両得10系 通勤電車

先頭車側面形態


「10系」と呼ばれる車両はこれだけの種類がある。同じ車体でもラインカラーなどが異なる場合があるので、細かい違いを含めると種類はもっと増える。

さらなる標準化へ

 1990年代前半頃まで、両得では車両設計を独自に行ってきた。しかし、1997年に登場した8050番台以降はNTR今北の車両と一部設計を共通化しており、イニシャル・ランニングコストとメンテナンスコストを削減するようになった。

 この8050番台で取り入れられた設計思想をさらに推し進め、ほとんどNTR今北の車両と共通設計にしたのが10系である。

 10系最大の特徴は、NTR今北で採用されたシステムを元に一部アレンジした「RIMS」という車両情報管理システムの導入であろう。このシステムは速度制御から自動放送、空調のほか、パンタグラフの上げ下げまで行うことができるシステムであり、従来設置されていた配線を削減することができる。そのため、車体の軽量化に貢献するうえ、メンテナンスフリー化も実現することができた。

 一方車体は、基本的な部分を8050番台と共通としているが、窓枠配置を変更し従来と比較して窓枠が気にならないよう配慮されたデザインに変更された。また、前面デザインも変更され、丸形のライトを用いたデザインとなり印象が変わっている。

10系900番台

10系900番台は、10系0番台の量産車搭乗前に導入された試作車両。登場時は「80系900番台」という名前だった。

試作車ではあるが、基本的なシステムは10系0番台と変わらない。ただし、制御装置のメーカーが一部異なる他、つり革の形状が三角形ではあるが80系に準じた角ばっているタイプであるなど、細かい違いがある。

2002年に登場し、10系に編入されたのは2004年である。他の両得本線用10系0番台と同様、2010年頃にデザイン変更(前面部分水色化)されたが、2018年11月11日時点では機器更新されずに活躍中だ。

導入ラッシュ


 100番台がデビューしたのは20032月のこと。その後、第二編成は200310月にデビューしたのだが、第二編成のデビュー以降2006年まで怒涛の導入ラッシュが続くこととなる。これは地下鉄広鐘線と浦原線のR-DATS(保安装置更新)に対応するための処置で、この際、R-DATS化に対応していない20系を置き換え、さらに両得本線・ベイコネクトの50系も置き換えることとなったのが理由だ。

 0番台は三城総合車両センターに集中導入された。2002年まで導入された80系50番台とほぼ同じペースで導入が進められ、三城総合車両センターに2006年までに10両編成62編成が配置されている。2004年以降に導入された編成(62編成中54編成)は、LCDをドア上に二画面搭載。デジタルサイネージの搭載により、動画広告を表示できるようになった。

 2017年度から一部編成に、2階建て車連結で余剰となった100番台の付随車を組み込んでいる。これは10両編成に1両連結されている6ドア車を置き換えための処置だ。2020年度までに完了する予定。

 ちなみに、0番台はLCDがアナログ伝送方式。そのため、LCD関係の配線をアナログ伝送方式のものに取り換えている。モニターは17インチサイズのものを引き続き使用しているが、デジタルサイネージ画面は他の車両と同様、15インチサイズの広告のみ表示可能だ。

 2004年からは仙豊支社管内の路線、横八線にも導入されている。横八線に導入された編成は全編成が6両で、従来活躍していた車両を2006年までに置き換えている。仕様は他の0番台2004年以降導入編成と変わらない。

100番台の登場

 「RIMS」は2006年、技術の進歩で通信速度を向上させた改良型が登場した。この改良型RIMSを搭載した電車として開発されたのが、NTR今北I1602系をベースに開発された「100番台」である。

 100番台の特徴は、改良型RIMSの搭載だけではない。前面デザインを変更し、角ばった車体でありながら「丸み」を感じられるよう意識したデザインとなった。また、内装も変更されている。0番台ではステンレスむき出しだったドアが白色になったほか、同じくドアのガラスは複層ガラスとなっていてグレードアップした。

 2007年10月に10-101Fがデビューした後は、両得本線系統、古林線、津古線、浦椿線、樫葉線などの各線に2016年まで導入された。当時来戸急行電鉄だった来戸本線でも、両得電鉄への統合に備えて姉妹車両「10系1300番台」が導入されている。2009年に延伸した津喜急行電鉄(当時)でも両得電鉄の統合に備えて姉妹車両が導入された。

 2007年デビュー当初のデザインは設計ベースとなったNTRのI1602系に準じているが、LCDが15インチだったり、つり革が白色だったりしていた。2010年以降に導入された車両ではこれを見直し、LCDを17インチに拡大してつり革は黒くしている。より一層I1602系に近づいたが、独自仕様として「黒ドア」と呼ばれるドアの下部にも窓を設けたドアや、ハイバックシートを部分的に採用した。2016年までに2010年以前に導入の車両もこの仕様に改造されている。

より一層の柔軟性を目指して

 2010年、北萩車両センターに導入された車両は、それまでの車両と多少仕様が異なっていた。「10系4100番台」は100番台をベースとしているが、前面に貫通扉を設け連結時に通り抜けが可能な設計になった。10系4000番台を100番台ベースに進化させた形式ともいえるだろう。

 100番台との違いは、4000番台をベースにしているため、先頭車がセミクロスシートだったりトイレが一部車両に設けられていたりすることである。デビュー時はLCDが1画面でデジタルサイネージ画面が無かったが、2015年に全車両設置された。

姉妹車両

 2011年時点で、10系100番台の姉妹車両は津喜急行電鉄の10系300番台が存在していた。また、来戸急行電鉄の10系1300番台は両得電鉄統合に伴い名実ともに10系100番台シリーズの一員となった。その10系100番台シリーズに新たな仲間が加わったのは2011年のことである。

 津喜電鉄(当時)の5000系(現10系200番台)は、車体こそアルミ車体で独自仕様となっているが、システムや走行機器類を10系100番台と共通化している。5000系のデザインは100番台2010年度以降車のデザインをさらに進化させたものと言われ、すべてのドアを黒ドアにしたり、座席の座り心地を改善したりしている。30番台も十分快適性が高い車両であるが、5000系は津喜製作所製の歴代通勤車の中では最高傑作だという評価が多い。

転換クロスシート車

2011年3月のダイヤ改正で、座席を車端部を除いて転換クロスシートとした500番台が登場した。海浜車両センターに10両編成5本が導入され、80系0番台(同数)を置き換えている。

10系500番台は外国製の座席を採用しており、通常の転換クロスシートとは異なり手動での転換ができない。そのため、折り返し駅ではすべての乗客を降ろし、車内に人がいないことを確認してから座席の転換を行う。

乗客には非常に好評だったが、沿線でイベントが開催されることが多いベイコネクトでは、混雑に対応できない場合もあった。また、折り返しの際車内に人がいないか確認しなければならない手間もあり、2017年3月ダイヤ改正でデビューした6本目の10-506Fはロング・クロス転換座席の採用に変更された。なお、10-506Fの導入と同時に10-503Fがロング・クロス転換座席化されており、転換クロスシート車4本、ロング・クロス転換座席車2本という体制になった。

浦原線7両編成化

 浦椿線は2017年10月までに一部を除いて7両編成化された。第一段階では、浦椿線所属の車両を10系100番台に統一。その後、2016年から新たに製造された中間車1両(付随車)の連結が開始されている。増結用中間者は30系100番台をベースに設計されており、「1100番台」として区別されている(詳細は後述)。

増結中間車

2016年に登場した新規設計の増結中間車は、30系の導入により津古線から両得本線、古林線用に転用される100番台の8両編成に連結されている車両だ。電動中間車の1100番台と二階建て車両の1500番台の二種類が存在する。

1100番台は30系100番台の設計をベースに、システムを10系のものとした車両。車体の見た目は30系100番台に近いが、内装などは10系100番台に準じている。2016年度導入車は「ロング・クロス転換座席」を搭載し、津古線で行われているタイプの着席サービス導入に備えた。一方、2017年以降に導入されている車両は、「プラスカー」の連結が決まった関係で通常のロングシートである。

ロングシートタイプの1100番台は、浦椿線6両編成を7両編成に増結する際にも導入された。

1500番台は「プラスカー」として運行される二階建て車両で、設計は30系500番台の二階建て車両とほぼ変わらない。この車両は30系同様に7号車(永京側から7両目)に連結されている。

なお、津古線→両得本線に転属した編成の一部は、9号車と10号車がセミクロスシートに改造された(2018年冬に2編成施工)。しかし、セミクロスシートが想定以上に混雑することや、改造期間がかかること、さらにバリアフリー(車いす通行可能幅確保)の関係でほかの編成への施工は中止となっている。

1100番台付随車の「ロング・クロス転換座席」は、仙豊支社の4000番台に取り入れられた設計を参考にしている。仙豊支社では廃止された特急の代替サービスとしてスタートしたが、永京・津喜支社では新たな着席サービスのため登場した。

進まない0番台6ドア車置き換え

10系0番台には6ドア車が1両(6号車)連結されているが、ホームドアに対応していないことから2020年までに置き換える予定だ。しかし、その置き換えは進行していない。

6ドア車置き換えの第一弾は、2013年から2015年頃に導入された置き換え用中間車の導入だった。この中間車は座席などを除いてほぼ0番台と同じ仕様で30両が製造された。しかし、0番台は全62編成。これだけでは置き換えられない。

そこで、10系100番台にプラスカーを連結し、その際に余剰となった中間車を転用する案が浮上した。しかし、この案は計画変更により中止されてしまう。しかし、この案に代わる案は存在しなかったため、2018年現在も32両の6ドア車が残存している。

いつまでも6ドア車を残すわけにもいかないため、2019年から一部編成が8両編成化され、北萩線系統に転用される予定。しかし、近年の両得電鉄は計画性がない車両のやりくりをしていることで知られているため、果たして本当に北萩線系統に転用されるかはわからない。ただし「2020年度中までには置き換える」ということだけは確定事項の模様。

メモ

・電動車は、10両編成の場合2、3、5、8、9号車。8両編成の場合2、3号車と6、7号車である。

10系のデータ

登場年

2003年(0番台)

2003年(4000番台)

2007年(100番台)

製造

津喜重工業・仙豊車輛製作所(現 津喜製作所) 鳥豊車輛(4000番台のみ)

最高速度 120km/h
加速度 3.3km/h/s (設定により2.5km/h/s)
常用最大減速度 4.5km/h/s
非常減速度 5.0km/h/s

※当ページの内容はフィクションです。

当ページ最終更新日 2018年12月10日