90系

遠山原方面へ向かう特急ではおなじみの90系。

概要

 1972年に登場した60系は、界磁チョッパ制御を採用し定速走行が可能であることから乗務員からの評価が高かった。一方複雑な構造の複巻電動機を使用するため整備部門からの評価は悪く、さらに遠山原方面へ向かう特急の最高速度が向上されることから、新型車両を開発することになった。

 90系は1990年に登場した。最初に登場した0番台は、空港アクセス列車「翔」に導入されている。その後50番台が1993年に遠山原新線の開通に合わせて遠山原特急へ導入、1994年には両得本線の特急にも導入された。

 長い間両得電鉄の顔として活躍してきたが、2009年にN20系が登場すると、空港アクセス列車「翔」の160km/h走行に対応できない0番台が置き換えられた。この0番台はまだ十分に使える状態であり、ベイコネクト、津古線、その他特急の増発に充てられている(ただし一部車両は廃車された)。

 

開発の経緯

 新型特急は1980年代後半から計画され、そのための試験が通勤車両を用いて行われた。代表的なのはVVVFインバータ制御の試験だろう。1984年より20系で試用されたのち、1988年の80系で正式採用となったVVVFインバータ制御は、エネルギー効率の向上や粘着力向上(これにより高価な電動車を減らすことができる)が可能であるため、次世代の標準制御装置として各社が熱心に開発していた。

 このVVVFインバータ制御を特急車両に採用してみてはどうかという意見は、開発初期にすでに提案されていた。当時は80系がまだ登場しておらず、実績が少ない制御装置を特急車両に採用することに対し、否定意見のほうが多かった。それでも結局90系にVVVFインバータ制御が採用されることとなったのは、複巻電動機を嫌っていた整備部門からの猛烈な要望があったからだとされる。

 なお、VVVFインバータ制御装置など一部機器は80系と共通化されており、メンテナンス効率の向上が図られている。特急車両と通勤車両の部品共通化はその後両得電鉄の標準思想となり、10系とN20系、RE系でも部品共通化が行われている。

 一方車体はシングルスキン構造のアルミ車体が提案されたが、こちらに関しては両得電鉄での実績がないにもかかわらず、すんなりと決まった。これは軽量化により消費電力量削減や線路への負荷を低減できるというメリットが認められたからである。

 

実車搬入から増備終了まで

 90系は津喜重工業(現津喜製作所)北萩車両製作所で製造された。北萩車両製作所は、北萩線と接続線で結ばれているため安易に車両を搬入できる。60系の牽引も行った大型機関車デキ8形により三城車両基地(当時)に搬入された後、整備の後本線での試運転を開始した。

 誘導障害対策として、事前に両得電鉄全線と得原鉄道全線で80系による試験走行が行われた。80系が当時定期的に入線しなかった奈原や北萩に入線し話題となった試験走行だが、この試験走行で誘導障害対策を行ったため、90系の試運転は予定よりスムーズに行われたという。

 199010月に「翔」で運行を開始。1993年までに「翔」の全列車を90系に統一した。90系は好評であり、遠山原方面&本線特急への導入が強く求められたことから、1993年には「50番台」が遠山原方面特急で運行を開始(遠山原新線の開通と同時)。翌年からは「なはら」「きたはぎ」でも運行を開始した。

 1990年代はベイコネクトの増発で通勤車両が不足しており、80系の導入を優先したため、「とおやまはら」を除く特急が90系に置き換わったのは2001年のことである。最終増備編成は一次車登場から11年が経過しており、VVVFインバータ制御装置も従来のGTO素子を用いたものからIGBT素子を用いたものに移行しつつあったため、どうしても時代遅れ感が否めなかった。

 

リニューアル工事

 2009年に「翔」で運用されていた0番台がベイコネクトや津古線の特急に転用されたが、登場から20年が経過しインテリアや設備などが時代遅れになっていた。そこで、インテリアを中心にリニューアルすることとなり、2012年から工事を開始。2015年までの間、0番台を中心に一部編成がリニューアルされた。

 リニューアルが全編成に行われなかったのは、津喜電鉄や津喜急行電鉄、30系の開発や試運転で余裕がなくなっていたからだ。また新型フラフシップ特急が検討され始めた時期でもあり、今更リニューアルしても遅いと判断されたのも理由だろう。

廃車

2014年から編成単位の廃車が進められている。特に遠山原方面特急で活躍していた編成の廃車が進められており、2020年春までに遠山原方面特急から撤退する予定だ。

性能

最高速度 130km/h 加速度 2.0km/h/s 常用最大減速度 4.0km/h/s 非常減速度 5.0km/h/s


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当ページ最終更新日 2018年06月28日