津久茂電鉄線

 上谷から両得本線で約85km。2面3線の野手駅は、津久茂電鉄の起点だ。駅があるのは人口40万人の奈原市で、野手駅は住宅地の中にある。駅前には2008年に大型ショッピングセンターがあり、利用客は多い。

 この周辺に住む人々は、奈原駅周辺や富街市内(富街空港含む)に職場がある人が多い。中には津喜や永京に職場がある人もいるが、永京までは距離があるため、あまりいないという。

 

奈原に行くの、北平出るか、直接行くか。

 平松駅以東の住民は、奈原へ行くために二つの選択肢を選ぶことになる。このことを表した言葉「奈原に行くの、北平出るか、直接行くか」は、1990年制作の連続ドラマ「直接会えば変わったのかな」のワンフレーズである。なお、「北平」は「北平松」の略である。西船橋を「西船」と略すのと同じような意味だ。

 「直接行くか」はその名の通り奈原行き電車で直接奈原に行くルートだが、快速が無かったり、駅の数が多くて時間がかかったりする。一方「北平出るか」は、津久茂電鉄響田線で北平松へ向かい、そこからNTR両武本線で奈原へ向かうルートのことを表している。こちらは乗り換える必要があるが、駅数が少なく時間短縮ができる。一方、列車の乗り継ぎが上手くいかないことがあるなど不便な点も存在している。

 ドラマが放送されていた時期は、八駅周辺に3校高校があった頃であり、奈原へ向かう高校生は進学校として知られる奈原高校へ向かう生徒くらいであった。しかし、高校の廃統合により八駅周辺の高校は1校に減少。一方、奈原には新しい高校ができたことにより、奈原へ向かう生徒は増加傾向にある。その多くは、「北平出るか」のルートで奈原に向かっている。

 なお、平松以東から奈原方面の高校に向かう生徒は3分の1程度しかおらず、残りの3分の2は桃志の「桃志高校(お山)」「桃志商業高校(桃商)」へ向かうようだ。

 

スズメバチになる??

 八駅に隣接する「雀台高校」の生徒は、最寄り駅の「八」と校名の「雀」を組み合わせ「スズメバチ」と呼ばれることがある。特に1970年代から1990年代後半頃にかけてよく使われていたそうだ。この頃、雀台高校の生徒はヤンキーが多く、中には夜中にバイクで暴走したりなど悪さをしていた生徒もいたという。その凶暴さも「スズメバチ」という言い方を定着させる理由となった。お世辞にもいい意味では使われていなかったようだ。

 一方、2000年代後半頃になると、偏差値が高くなっていき奈原高校を上回った年もあった。生徒のマナーもかなり良くなり、今度は「社会性が高い」という良い意味で「スズメバチ」と呼ばれるようになった。

 かつては「スズメバチになる??」は悪い意味で使われており、テスト点数が割るかった生徒がよく言われていた言葉だったが、今では逆に成績が良い生徒に言われるような言葉になった。

 

海と共に

 津久茂電鉄線は、沿岸を走る。しかし、住宅や茂みに隠れて海そのものはあまり見えない。一方、東洗足~萩園間のように防波堤のすぐ脇を走る区間もあり、列車によっては減速する。

 海にあこがれて津久茂電鉄沿線に移住する人は多く、ラッシュ時の両得本線直通電車(4両)は他の列車に比べて混雑する。ホームの長さが6両編成分しかなく、両得本線に6両編成の車両がないため、これ以上長くできないのが悩みの種だ。

 一方、海が近いということは、それだけ塩害対策に悩まされるという事である。長年主力だった130・150系は鋼鉄製であり、車体の保全には苦労してきたという。とはいえ、津久茂電鉄は車体の手入れが丁寧とよく言われる。沿線の人に「津久茂電鉄の電車にさびが浮いているのを見たことありますか??」とインタビューしたところ、「見たことがある」と答えた人はいなかった。

 しかし、130・150系は老朽化が進んでいたので、2008年に2両編成の新型車両160系が登場したり、2015年にはNTR1524系を改造した170系が登場したりして、次第に車両の世代交代が進みつつある。この2形式は車体がステンレス製なので、鋼鉄の車体だった130・150系に比べてメンテナンスが楽である。

 

電車の長さに現れる事情

 2013年まで、ラッシュ時に6両編成の電車が津喜まで直通運転していた。この6両編成は、津久茂電鉄所属の3両編成を2編成連結して運行されていたが、津喜側の区間では不評だった。長距離を走る上に、長さが短いので混雑したのだ。

 現在、津久茂電鉄の電車は4両または3両で運行されている。「短い」と言われることが多いが、これには津久茂電鉄の事情が深くかかわっている。

 津久茂電鉄の車両基地は平松にある。この車両基地は1990年の連続ドラマ、2004年の特番ドラマ、2017年のアニメ映画に登場することで知られているが、狭い。この車両基地には、最大で4両編成の電車を止めることができる。しかし、ほとんどの線路には3両編成の電車しか止められない。つまり、津久茂電鉄の電車全てを4両にすることは不可能だ。

 また、八駅以東あたりから利用客数が少なくなり、平松以東はラッシュ時でもかなり余裕がある。時間によっては、4両編成は輸送力過剰になるため、ちょうどいい3両編成にしているという事情もある。

 3両編成という、一見中途半端な長さの電車も、実は理にかなった長さなのだ。

 

私たちの萌え

 津久茂電鉄では、2008年に「吉崎えり」という萌えキャラクターを登場させた。このキャラクターには「私たちの萌え」というコンセプトがある。キャラクターをデザインしたのは「スズメバチ」こと雀台高校美術部の生徒。また、季節ごとに変わる服装は沿線の高校が持ち回りで担当している。他の鉄道の萌えキャラがほとんど外部のデザイナーによりデザインされたのと比べると、対照的である。

 萌えキャラを登場させた鉄道の中には、せっかく登場させたのに生かす機会が無かったり、否定意見によって次第に活用されなくなってしまったキャラもいる。しかし「私たちの萌え」というコンセプトにより登場した吉崎えりは、人気キャラクターになったどころか、ついにアニメにも登場することになった。

 上記の経緯や、グッズの開発が沿線の桃志商業高校によって行われていたりすることから「最も地域に密着した萌えキャラ」と呼ばれている。コラボレーションも津久茂電鉄沿線で開発された商品などに限定されており、あくまでも「津久茂電鉄沿線の萌えキャラ」であることにこだわっている。

 吉崎えりは、津久茂電鉄沿線民にとっての「私たちの萌え(キャラ)」なのである。



※当ページの内容はフィクションです。

当ページ最終更新日 2018年03月28日