雪松急行509系

 1988年以来15年ぶりのフルモデルチェンジ車両として登場した。車体の製造方法を大幅に見直し、従来よりも低コストで導入が可能となった。内装部材などにモジュール構造を採用しており、安易に改装することが可能となっている。

 全体的にクオリティーが高いデザインであり、2018年度も導入される予定。

素晴らしいデザインは、何かを捨てなければなしえない

 501系や502系などの旧型車両が老朽化していることから、新型車両で置き換えることになった。できるだけ短期間に多くの車両を置き換えるため、509系のデザインコンセプトは「ハイクオリティー・ローコスト」とされた。このコンセプトは、「低コストでも十分なクオリティーの車両を目指す」を目標に設定されており、このコンセプトに基づいてデザインが行われた。

 車体は508系以来採用を続けているアルミ車体だが、ダブルスキン構造に変更された。この構造は車両製造メーカーの標準規格に基づいており、量産効果によるコスト削減を図っている。とはいえ、ステンレス車体に比べてアルミ車体は割高。そこで、できるだけ簡素化できる箇所は簡素化し、内装もモジュール構造とすることにより同時に別部材を製造できるようにしている。

 乗務員室内の機器は乗務員の意見を反映した配置になった。また、マスコンはツーハンドル式からワンハンドル式(左手操作型)に変更。乗り入れ先の両得電鉄や永京地下鉄の新型車両と同じように操作できるようにしている。

 さて、509系は長期間導入することを想定した設計となっている。長期間の導入では、ある時期で一部部品・装置を変更するような状況が発生する可能性が高い。そこで、そのような状況をあらかじめ想定した「後付け進化論(内部名称)」という考えに基づいて設計されている。「進化論」の考えの代表例は、モニタ装置だろう。

 モニタ装置は、車両の空調制御や各種機能の設定、故障の有無確認などに使用される装置だが、当時最高グレードだった装置ではなく、それなりのグレードの装置を採用した。これは当時最高グレードに搭載されているほどの機能が不要だったという理由もあるが、「足りなかったら後から足せばよい」という後付け進化論の考えに基づいている。

 この考えでは、機能が足りなくなった場合、従来の機能を維持しつつ機能を追加した装置を採用することになっている。実際に2007年度に導入された編成からは、従来と同程度の機能を維持しつつ、伝送速度が向上したモニタ装置を採用した。

 同時期に登場した両得電鉄10系は、最初から機能が多い高機能のモニタ装置を採用し、2007年度導入車からはさらに高機能の装置に変更した。それに比べると、最初の段階で「それなりのグレード」を採用した509系は、「安物買いの銭失い」をしてしまっているような気がしてならない。

 ちなみに、2007年度以降採用されているモニタ装置は、両得10系100番台と同じ装置を採用している。どうやら、初期車が「安物買いの銭失い」をしているのではないかと偉い人が気が付いたらしい。

 2018年度導入車は、両得30系10番台に近い設計に変更されている。モニタ装置に「IN-RIMS」を採用したり、制御装置は従来のIGBT素子VVVFインバータからSiCモジュール適用VVVFインバータに変更したりするなど、もはや従来とは別物といえる車両に進化した。しかし、なぜ新形式として導入しないのだろうか……


※当ページの内容はフィクションです。

当ページ最終更新日 2018年05月21日

当ページ公開開始日 2018年02月10日