津喜新交通

両得津物線下野駅から外郷線物原駅までを結ぶ新交通システム。

車両

地図

メモ

・1980年開通。1000形は冷房を搭載していない。2013年からは新型車両1100形が登場。

・7両編成と4両編成が存在。7両編成は区間運転がメイン。


当時の最新技術を採用したが……

1980年に開通した津喜新交通。新交通システムとしては珍しい7両編成で運行されたり、珍しいシステムを採用しているなどの特徴がある。

津喜新交通に採用されているシステムは、岐阜車輛が開発したシステムだった。両得電鉄が幕沼遊園内でテストを行った後、当時計画中だった津喜新交通への採用が決定したが、その後の採用例は4例程度しかなかった。そのうち2路線は廃止されており、現在運行されているのは津喜新交通と南風杜新交通のみである。

しかし、開通から30年以上が経過。メーカーも一部部品の生産を終了しているほか、沿線の開発が進みすぎて新交通では対応できなくなってきた。

そこで、2019年秋には普通鉄道化されることになった。なお、普通鉄道化されても「津喜新交通」の名称は残る予定だ。

普通鉄道化、構造物は対応しているが……

津喜新交通の用地は、一部を除いて普通鉄道として転用できるようになっている。設備も普通鉄道化に対応した規格で建設されており、「普通鉄道用の設備に新交通のレールを敷いた」という状態だった。

それでも新交通として建設されたのは、当初は沿線の開発が進んでおらず、普通鉄道として開通させた場合大きな赤字が予想されたこと、また、技術を開発した岐阜車輛がどうしてもテスト路線としたかったことなどの理由がある。しかし予想に反して利用客が増加したことから、1990年代から普通鉄道化を検討していたという。

2019年にはついに普通鉄道化される予定だが、これはシステム開発元の岐阜車輛が経営悪化し、新交通システム用の一部部品を生産終了とした事情が深くかかわっている。

 

「わざわざ一部部品が生産終了したからという理由で、普通鉄道にしなくても……」

 

そういう意見もあった。しかし、採用例が少ないシステムゆえに、足りない部品を他の路線から譲り受けてもらうわけにもいかない。かといって部品を自ら作る技術力はない…… 他のメーカーに「部品を生産してくれ」と頼んでも、採用例が少なく開発終了してから年数がたったシステムということで、相手にされなかった。

普通鉄道化はそもそもの用地や構造物が対応しているとはいえ、安易なことではない。線路を新交通用から普通鉄道用に敷きなおすのには時間がかかるし、費用も掛かる。

 

「普通鉄道化の段階では、一時的にバスなどでの代行輸送を行わなければなりません。そのためには、たくさんのバスが必要になります」

 

代行輸送最大の困難は、何と言っても輸送力だ。津喜新交通は普通鉄道より輸送力が少ないとはいえ、バスに比べれば大きな輸送力を有している。それを一時的とはいえバスで補うのは厳しい。4両編成や7両編成が2分50秒間隔で運行しても、都心部並みの混雑率となる。

そこで、津喜新交通では「連接バス」を導入することにした。連接バスは津喜市内の海浜検見浜エリアなど全国各地で走っている。通常のバスより輸送力があるが、その長さゆえに走れる道路には制限がある。幸いなことに、津喜新交通沿線には連接バス走行に対応できそうな道があった。

 

「連接バスだけでは対応できません。そのため、物原に近いエリアの人には物原まで行ってもらって、そこからNTR線や両得電鉄を使ってもらうようにする予定です」

 

津喜新交通には沿線自治体や県も関わっている。普通鉄道化は津喜新交通だけの力ではとても達成できないため、連接バス導入や普通鉄道化のための補助金が出ているらしい。

 

「代行輸送はバスだけでは行えないため、津喜新交通の定期券でNTR線や両得電鉄に乗れるようにしています。ただしこれは普通鉄道化までの処置です」

 

NTR線や両得電鉄での代行輸送は、エリアによっては遠回りで時間がかかる場合もある。それを考慮し、NTR今北と両得電鉄では、2019年7月~2018年9月頃までの運休を伴う切り替え工事期間中、津喜~物原間の臨時列車「物原シャトル」を運行する。NTRの場合は津喜~物原間ノンストップの通勤特快、両得電鉄の場合は津喜~物原間の停車駅を六井と福増に絞った「物原急行」を運行する。これら「物原シャトル」は、通常の列車の合間を縫って走るため、ノンストップとはいえスピードが遅い区間もある。しかし、代行バスの混雑を緩和させるには、このような列車をわざわざ走らせなければならないのだ。

物原シャトル使用車両

NTR今北 1316系15両編成

両得電鉄 10系500番台10両編成、10系100番台10両編成(プラスカー連結)、30系500番台10両編成(プラスカー連結)

※プラスカーは、物原シャトルで運用される場合、通常運賃のみで乗車可能である。

※10系500番台は海浜車両センター所属。通常はベイコネクトで運用されるが、期間限定で物原シャトルを中心とした運用になるため、北萩車両センターに貸し出される予定。なお、海浜車両センター不足分は三城総合車両センターの10系100番台で補填される。

ダイヤの苦労は設備の苦労

津喜新交通のダイヤは、非常に過密である。日中は全線で7分30秒間隔、ラッシュ時は最短2分50秒間隔で運行されている。特にラッシュ時は両得電鉄を凌ぐ運行本数となっているが、この多い運行本数には理由がある。

津喜新交通には1000形と1100形という車両があるが、このうち一部編成は4両編成である。また、7両編成も普通鉄道の7両に比べれば長さが短い。全編成を7両編成にできたらある程度混雑が緩和できるのだが、そうもいかない。というのは、車両基地が狭くて7両編成までしか対応できないのである。

 

「それなら、4両編成を車両基地の外でつなげて、8両編成にすればいいのでは」

 

そう思うかもしれない。しかし、津喜新交通のホームは7両編成までにしか対応していない。ホームを延伸しようと思えばできなくもないが、諸々の装置が7両編成以上に対応していないことから、そう簡単に解決する問題ではないそうだ。

そもそも、津喜新交通のホームや各種装置が7両編成までにしか対応していないのは、開通当初は6両編成以上での運行を想定していなかったからである。ただ6両編成までしか対応できない設備では余裕がないということで、1両分のゆとりを持たせた7両編成まで対応できるように設計された。

 

「それでは、なぜ車両基地は全編成が7両編成でも対応できるようにしなかったのですか」

 

津喜新交通の車両基地は、本来なら一つの場所にまとめて設けられる予定だった。しかし、諸事情により車両基地機能が2カ所に分散してしまった。このうち1カ所は7両編成対応だが、もう一つの車両基地は4両編成までにしか対応していない。これは暫定的な車両基地だったものが、結局用地確保ができなかったため継続使用となったからである。

 

「津喜新交通はいつになったら全部7両編成になるんだよ」

 

普通鉄道化が決定する以前は、こんな書き込みがよくあったらしい。実際に2014年ごろまでは7両編成化を検討していたようだが、2015年以降は普通鉄道化に方針転換した。


※当ページの内容はフィクションです。

当ページ最終更新日 2018年10月19日

当ページ公開開始日 2018年09月17日