80系100番台

 80系100番台は、1997年度に登場した通勤電車です。両得電鉄の新しい設計思想に基づいて設計されています。従来の設計思想では、両得電鉄が1から独自仕様の車両を設計していましたが、この80系100番台ではNR今北の車両をベースとして製造コストを削減しています。当時の両得電鉄はベイコネクト線の延伸や、各路線での増発、さらに両得本線などのスピードアップにより車両不足気味となっており、車両更新速度を上げるために「導入しやすく、メンテナンスも楽な電車」を導入する必要に迫られていました。

 「コストダウン」を目的として、従来の車輌よりも固い座席(ウレタン製Sバネ無し座席)を採用したり、日よけを廃止したりしましたが、従来の車両と比較して快適性が低下してしまったことは否めず、登場時は苦情がとても多かったようです。

 制御装置は1997年度導入車はGTO-VVVFインバータ制御、1998年度以降導入車はIGBT-VVVFインバータ制御を採用しています。製造メーカーは2社あり、2社ごとに違う加速音となっていました。

 なお、一部の編成を除き両端の車両はセミクロスシートとなっています。

1998年度以降に導入された車両は、窓枠の位置を変更しています。

多扉車

 80系50番台では設計変更だけでなく、5ドアまたは6ドア車の導入も行われました。5ドア車は1997年度に2両、6ドア車は1998年度以降に導入された編成に連結されています。なお、5ドア車は少数の存在でドア位置が他の車両と異なっていたことから、2008年に2両とも休車扱いされ、2009年度に廃車、解体されました。6ドア車もホームドアに対応していないことから、両得本線、古林線(当時)から八田山線へ転属する際に編成から外され、廃車、解体されました。古林線→遠山原線に残っている編成も、八田山線転属編成の余剰中間車と組み替えることで2020年3月までに6ドア車を廃止しました。

窓改造工事

 2007年から2008年にかけて、1997年度に導入された固定窓の編成の窓の一部を、開閉できるようにする工事が行われました。これは長時間駅間に停車した際、換気を十分に行えるようにするための工事です。(換気装置は以前から装着されています)

転用

 2012年からは「ラインカラー」が導入され、仁江車両センター所属の車両は上帯がオレンジ色となった。

 2007年度からは転用が開始されました。

 2007年度は三城総合車両センターに10系100番台10連11本、草深総合車両センターには10系100番台10連11本が導入されました。これに伴い三城総合車両センターの10連7本、草深総合車両センターの10連3本、合計10連10本(100両)が転用されることになりました。10本とも8連化され、北萩線(仁江車両センター)に転用されています。一方で、余剰となった中間車2両10組は「緊急予備車」として転用されませんでした。

 2008年度は10系100番台10連8本が三城総合車両センターに導入されました。これに伴い10系0番台10連8本が草深総合車両センターに転入し、玉突きで草深の80系100番台10連8本(80両)が余剰となりました。8本とも8連化され、菊園車両センター(得原本線)に転用されました。なお、余剰となった中間車2両8組と、2007年度から緊急予備車となっていた中間車2両10組は廃車・解体されています。

 2009年度は10系100番台3本が草深総合車両センターに導入されました。草深所属の80系100番台10連3本が余剰となり、前年度と同じく8連化のうえ菊園車両センター(得原本線)に転用されています。2010年度も同じような動きをしており、草深に10系100番台10連3本、三城に10系4100番台6+4連6本され、80系100番台10連9本が余剰となりました。こちらも菊園車両センター(得原本線)に転用されています。

 2010年度末時点で菊園車両センター所属の80系100番台は、8連20本となりました。

 2011年度は10系100番台10連5本が草深に、2012年度は10系100番台10連2本が三城に導入されました。80系100番台10連7本が余剰となり、8連化のうえ菊園車両センターに転属しています。2013年も10系100番台10連7本が草深に導入されたことから、80系100番台10連5本が8連化のうえ菊園車両センターに転属しました。また、残りの10連2本は8連化のうえ仁江車両センターに転属しています。

 2013年度末で菊園車両センター所属の80系100番台は、8連34本となりました。また、仁江車両センター所属の80系100番台は、8連18本となりました。

 菊園車両センター所属の車両は上帯が青色となった。

 2015年度からは、10系100番台だけでなく30系による置き換えも開始されました。2015年度から2016年度にかけて、10系100番台10連6本、30系0番台6+4連1本、30系10番台10連3本が導入され、80系100番台10連10本が余剰となりました。10本ともに海浜車両センターに転属し、10系100番台を玉突きで草深に転属させています。

 2018年度は30系500番台10連6本、10系100番台10連6本(津古線からの転用)、2019年度は30系500番台10連14本、10系100番台10連2本により合計10連24本と4+6連4本が余剰となりました。うち10連24本は海浜車両センターに転用、4+6連4本は、4+4連化のうえ菊園車両センターに転用されました。

 2019年度には菊園車両センター所属車8連1本が仁江車両センターに転用されています。

 2020年度は30系2000番台10連13本が三城総合車両センターに導入されました。これに伴い10連13本が余剰となり、うち1本が海浜車両センターに、6本は8連化のうえ仁江車両センターに、残りの6本は8連化のうえ末広車両センターに転用されました。仁江車両センター所属の80系100番台は、8連25本になりました。

10系6ドア車の置き換え

 2013年から、ホームドア対応のため10系0番台10連に1両連結されていた6ドア車を置き換えることになりました。新たに62両の中間車が必要となりましたが、80系100番台の余剰中間車を改造し充当することになりました。改造対象となったのは2011年度から2013年度にかけて余剰となった中間車28両です。

 改造工事では、10系に合わせた配線に変更(モニタ装置のRIMS化)したほか、電動車(14両)の電装解除(制御装置・モーター・パンタグラフなどの撤去)が行われました。

更新工事

 2012年から2018年にかけて、制御装置の更新工事が行われました。1997年度導入のGTO車、1998年度以降導入のIGBT車ともに10系100番台に準じた性能のIGBT-VVVFインバータ制御装置に更新されています。また、同時に行先表示器を3色LEDからフルカラーLEDに交換しました。

 2021年4月からは、海浜車両センター所属の編成を対象に、車内の案内表示器を一段式LEDから17インチLCD(デジタル無線伝送)に変更する工事が進められています。

R&B

 2018年には浦椿線100番台を改造した「R&B」がデビューしました。この車両はトイレ設置改造のほか、自転車を搭載できるようにしたり、車両中間のドアを二カ所廃止した。「R&B」は「Ryotoku&Bicycle」の略であり、自転車を乗せて旅行できるように設計されています。自転車を乗せない運用も想定しており、ドア廃止部には座席が設置されていて外を眺めることができるようになっています。

プラスカー改造案

2019年頃、八田山線で運用されている編成のうち1両をプラスカーに改造する案が検討されていました。座席定員は68人ですが、2階建てのプラスカーに比べると定員が少なくなってしまうなどの欠点や、樫葉線の10系100番台を八田山線に転用するという計画もあることから、この改造案は廃案となりました。


※当ページの内容はフィクションです。

当ページ最終更新日 2023年10月16日

当ページ公開開始日 2019年05月02日