90系

概要

 90系は、1990年10月にデビューした両得電鉄(現在の結急電鉄)の特急型車両です。1990年にグレーの0番台、1993年に赤い50番台がデビューしています。

 車体は60系の設計を参考にしつつも、材質を鋼鉄からアルミ(シングルスキン構造)に変更し軽量化しました。これに新型のVVVFインバータ制御装置(GTO素子)とボルスタレス台車を組み合わせました。新型の走行機器類は1988年登場の80系通勤型車両で実績があるものであり、ギア比を変えて高速走行に適した設計としました。

 編成は0番台、50番台ともに10両編成で登場し、MT比は6:4となっています。上谷駅方から90-xx(Tc)、99-xx(M1)、98-xx(M2)、97-xx(M1)、96-xx(M2)、95-xx(T)、94-xx(T)、93-xx(M1)、92-xx(M2)、91-xx(Tc)の構成となっています。後に登場した8両編成では、このうち97-xxと96-xxの電動車ユニット2両を抜いてあります。

 車両の製造は北萩にある津喜重工業(現在の津喜制作所)で行われました。北萩の工場からNR内郷線巌根駅までの連絡線を通り、巌根駅の北側で内郷線本線に入線。その後睦井駅(むついえき)の接続線で両得電鉄に引き渡され、当時在籍していた大型機関車デキ8によって三城車両基地(当時)に搬入されました。

 1998年度から2001年度に導入された編成は、VVVFインバータ制御装置がGTO素子のものからIGBT素子のものに変更されています。

 性能は最高速度130km/h、加速度2.0km/h/s、常用最大減速度4.0km/h/s、非常減速度5.0km/h/sとなっています。

0番台

 1990年10月より、上谷駅-富街空港駅間の特急「翔」にて運行を開始しました。ちょうど新しい富街空港駅が開業したタイミングであり、ライバルの富街エクスプレスに対抗するため、最高速度を130km/hに引き上げています。1993年までに「翔」の全列車がこの車両に統一され、1994年3月のダイヤ改正で全列車のスピードアップ(最高速度130km/h化)が完了しました。

 当時は概ね30分前後の間隔で運行されており、所要7本+予備3本として10連10本が三城車両区に配置されていました。1990年度に10連4本、1991年度に10連2本、1992年度に10連2本、1993年度に10連2本が導入されました。

 2009年7月ダイヤ改正で「翔」のルート変更とスピードアップ(最高速度160km/h化)が行われた際、10連10本すべてがN20系に置き換えられました。廃車するにはまだ早い(製造から18年程度)ことから、編成を8両編成に短縮のうえ団体輸送連合(当時)に8連10本が譲渡されました。

50番台

 1994年に登場しました。上谷駅-遠山原駅間の特急用として導入されました。荷物置き場が無いことを除き0番台と同じ仕様となっていますが、識別のために塗装は赤色となっています。1993年から2001年度にかけて10連42本が導入されました(1993年度10連5本、1994年度10連4本、1995年度10連4本、1996年度10連4本、1997年度10連5本、1998年度10連6本、1999年度10連6本、2000年度10連4本、2001年度10連4本)。なお、1999年度から2001年度にかけて導入された10連14本は、制御装置がIGBT-VVVFインバータとなっています。

 2010年3月改正では、両得本線(当時)上谷駅-奈原駅・桃志駅間の特急運用分が三城総合車両センターに移管されることとなり、10連9本(91-51Fから91-60F)が三城総合車両センターに転属しています。

 草深総合車両センター所属の編成は、2011年度からRE系による置き換えが開始されています。2011年度に10連4本、2012年度に10連8本、2013年度に10連21本が置き換えられています。うち2011年度に置き換えられた10連4本(IGBT車の91-79Fから91-83F)は8連に短縮され、津古線特急(津喜駅-古林駅間)用の編成となりました。また、2012年度に置き換えられた10連のうち1本(91-61F)も8両編成に短縮され、こちらは団体輸送連合のS2系に編入されています。

 2012年度と2013年度に置き換えられた、残りの10連28本のうち9本(IGBT車の91-84Fから91-93F)が末広車両センターへ、8本(91-62Fから91-70F)が菊園車両センターに転属しています。なお、残りの編成は、2015年度に廃車・解体されています。

 末広車両センターに転属した9本は、2014年3月ダイヤ改正から上谷駅-八田山駅間(当時)の特急に充当されています。菊園車両センターに転属した6本は、6両編成に短縮され遠山原県内の特急列車に充当されています。

 2023年3月ダイヤ変更では、三城車両センター所属の10連9本の運用が変更されました。それまでは永京駅-奈原駅・桃志駅間の特急に充当されていましたが、ダイヤ変更以降は津喜駅・高品駅-NR内郷線館山駅間の特急に充当されています。

S2系

 2009年度に両得電鉄から団体輸送連合に譲渡された車両は、「S2系」という形式名に変更されました。2009年度にS2-101FからS2-110Fが、2012年度にS2-111F(この編成のみ元90系50番台)が登場しています。S2-101FからS2-110Fまでの元0番台編成は、車体塗装がグレーから赤色に変更されたほか、荷物置き場が撤去され普通の座席が設置されています。

 2021年の結急電鉄統合後は、形式名が90系に戻され、6編成(91-101Fから91-106F)が仁江車両センター→福増総合車両センター所属に、5編成(91-107Fから91-110Fと91-151F)が神豊支社所属となっています。2023年3月のダイヤ変更では、それまで所要8運用予備3運用だったものが、所要4運用予備7運用に変更されました。予備車が多い状態となっていますが、2023年6月現在も予備7編成状態が続いています。


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当ページ最終更新日 2023年06月14日