もしも僕が月になれたら、
君に吠えたい。
「君が綺麗ですね」って、
ねえ萩原??
僕と君は遠くない。
けれど手を伸ばしても届かない。
お月様みたいだ。
もしも君が月になったら、
月に吠えたい。
「月が綺麗ですね」って、
ねえ萩原??
そんな妄想をしているのがバレたら、気持ち悪いって思われるだろうから隠してる。
「隠し事は禁止ね」
友達以上恋人未満の約束事、僕は守れてないけど……
萩原は??
チョコレートをオブラートに包んで、
その甘さを感じないように飲み込んで誤魔化しているような感覚だ。
もしも僕が月になったら、
君は吠えてくれる??
「月が綺麗ですね」って、
ねえ萩原??
手を伸ばそうとしたら、
もっと遠くに消えてしまいそうで。
月明かりに照らされる君の瞳は美しい。
電話じゃ伝えるのが難しい些細な感情を、今伝えたいのです。
空を見上げる少年の瞳が求める世界、まだ私分らないけど。
ずっと一緒に居たいって、今一緒に居るのに考えちゃった。
もう赤い糸で結ばれているのに、今二人っきりなのに伝えるのが恥ずかしくなる感情とか欲望を、何か文学的な表現で伝えたいのだけど。私には語彙力も文学的センスもないから、そのまま伝えるしか選択肢がないのが悔しくて。
月明かりに照らされる君の美しい瞳が、
私の気持ちを代弁してくれればいいのに。
月明かりに照らされる君の瞳は美しいから、
対面じゃないとできないことを、思いっきりやりたいのです。
ねえ、その瞳で私の心をもっと、もっと奪ってくれませんか。
ずっと一緒に居たいって、ただ願うだけでは不十分だから。
もう赤い糸で結ばれているって分っていても、今この気持ちを伝えないと不安になってしまうの。だから、言葉にしてちゃんと伝えたいのだけど、それを変なプライドとか恥ずかしさが邪魔してしまって。ねえ、そのままの感情をストレートな言葉で言って良いですか??
月明かりが綺麗だ。
月明かりに照らされているあなたが大好きだ。
月明かりに照らされる君のすべてが美しい。
凜とした横顔もさりげなく気を遣ってくれるところも、
何より笑顔だけじゃ無くてその喜怒哀楽のすべての表情が、
全部何もかも愛おしくて仕方ないんだ。
願いを言葉に込めた。
言葉が赤い糸を固く結んだ。
夜のシティー・ハイウェイをあなたの運転で疾走してる。このままどこまでも連れてって。この身を車とあなたが握ってるハンドルに託して、いま風と共にビルの隙間を走ってる。
上ったり下りたり曲がったり、まるで人生みたいだね。これから、夢がたくさんあるところへ向かうから。いつまでも守ってよね。
明日世界が終わっても、
君と一緒という未来があることは変わらないから。
今はまだ、他人だけど。
書類上でも家族になりたいです。
深夜のラジオで元カレが紹介してくれた音楽が流れてきて少し昔を思い出したけど、そんなのどうでもいいぐらい、今が幸せだから。
「世の中はデータに出来ないことだらけだから、俺と……」
「何??どうしたの??」
果てしない未来が幕を上げた。
縁結びの神様が、そっと私たちを祝福した。
「飛ばすよ」
「はや~い!!」
「ほら、月が綺麗だよ」
「そうだね!!」
「俺さ、人が働かなくなる時代って生きている間にはやってくるんじゃないかって思っていてさ」
「どうしたの??」
「何が言いたいかというと、つまり、俺は働いてお金を稼ぐことより、君と一緒にいられることのほうが……」
「幸せだよ」
「幸せだ!!」
「やりたいことを思いっきりやっている人のほうが、世の中の勝ち組なんだよ。どんなにお金を稼いでいる人より、勝ち組なんだ。だから俺たちは、いま勝ち組なんだ!!」
「最高だよ!!」
「どんな名作映画も、」
「本物のロマンスに勝てるわけないんだから!!」
落ち込んでいたあなたを、優しく抱きしめてあげた。なんとなくの関係だったあなたと私が、いま強い糸で結ばれた。
先のことは何一つわからなくても、あなたと私は結ばれたから、もう何も怖くないって思えた。
秋は、月が綺麗だ。
「ありがとう」
「それは俺の台詞だよ……」
お互い過去の恋愛で辛いことがあって、恋をするのが怖いって思っていた。だから、薄々両思いなことに気が付いていても、それ以上の関係にすることに抵抗があって、たった2文字の「好き」って言葉を言えずじまいだった。
「言葉なんか使わなくても、愛って伝わるんだな」
「そうだよ。だから元気出して」
「ありがとう……」
人通りの少ない住宅街の道。ぎゅとした彼の体は大きくて、汗のにおいが安心させてくれる。
「ねえ、好きって言っていいですか??」
「俺も好きだ」
ダイヤモンドのようなキラキラしていて、固い口づけで赤い糸を固く固く結んだ。
あなたの目が、月よりも輝いて見えた。
なんちゃら心理学の嫌われる勇気ってのを免罪符にしないで。自分の協調性のなさを、屁理屈で誤魔化さないで。それは私の乾燥では無く、あなたの怠慢です。だから、ことあるごとに「嫌われる勇気」って言葉を継ごうよく使わないで。やるべき事を面倒くさくてやらないのは困るので、だからまたそうやって、あなたの意見ですよねなんてことを言わないで。
今日もそうやってあなたの世話をしなきゃいけないの、うんざりするんですけど!!
でも、何だかんだあなたの世話をしちゃう私って優しすぎるよね。そういう自分の優しすぎるところ、治したいんだけど治せなくてさ。本当はお前を叱ってあげた方がお前の人生のためになるってわかってるんだけど、叱れないのが悔しい。
正しさを求めようと考えること自体が間違いなんだよ。正しさなんて独りよがりな価値観でしかないんだから。ねえ、一緒に夜を過ごそう??
この街を君の好きな色で彩ってよ。
どこまでもどこまでも君の大好きな、
鮮やかなキラキラした色で、
思いっきり彩ってみてよ。
「急にどうしたんだよ」
「何だかんだ、私あなたが好き」
唇は嘘を付かなかった。
君は私を求めていた。
何をしたい(Will)
誰のために(Need)
何ができる(Can)
抱きしめたい(Will)
君のために(Need)
抱きしめることができる(Can)
外は月が綺麗です。
(今はもう幸せになったから。もう大丈夫)
今眺めている月は、人生で一番辛い思いをしていた頃と同じように輝いていた。今幸せなのは、失恋という苦い経験を乗り越えたから。面倒くさいことにも耐えられるのは、やはり失恋という苦い経験を乗り越えたから。だから、もう大丈夫です。
失恋3年。片思い8年。
過ぎ去った日々と共に得た価値観で別の人を幸せにしている。
これからも。
「覚悟を決められないやつが一番ダサいんだよ」
失恋したての頃、先輩に言われた言葉。代わりの人間なんていくらでもいるんだよとも言われた。
今の人の代わりはいないけど。
恋愛の価値は、収入や勝ち負けで決めるものじゃないと思うから。恋愛というただお金では買えないものが、寄り添ってくれるっていう本質的な価値を今はもう理解した。
お金はない。車もない。住む家は一応あるけどボロい。
でも今、寄り添ってくれてる。
私も今、寄り添ってる。
「あなた、たったひとりを見つけたからいまは二人。今は二人。私の瞳に映っているのは君だけだ。たった一つだ。いま手が伸びて私は触れている。あなたの秘密に。私だけが独り占めできる秘密に」
ロマンスが溢れてしまいそうだから、
いまディープキスしている。
もう何秒もディープキスしている。
ずっとキス、絆を授ける。
承認欲求を満たすために迷走をした日々は辛いこともあったけど、君と出会えたんだから結果オーライだよね。幸せそうな人だとか、自信のある人を妬ましく感じていた日々が長く続いていたけれど、もう「妬まれる側」の人間になれた私たちは、いま最高に幸せだから。
ずっとスキ、絆を深める。
ロマンスが溢れてしまいそうだから、
まだディープキスしている。
もう何秒もディープキスしている。
世の中、貧乏でも案外幸せになれるんだね。それを私は、自ら証明してしまった。怖いぐらい幸せないまこの瞬間が、ずっと続くようにって願いながらディープキスしている。
もう妬まれる側の人間になった私たちは、妬みとかネガティブな感情のすべてがどうでも良くなってしまうぐらい、周りを幸せにできる夫婦にならないといけないねっていう話をさっき君とした。私じゃ思いつかないようなことを考える、君のその頭の良さも大好きなんだよ。
一番好きな君の台詞は「俺の背中を盗んでけ」なんだけど、背中以外のそのすべても一緒に盗んでいいですか??
夜が明けても、年寄りになっても、
ずっとキスし続けていいかな??
ずっと、ずーっと絆を深めていきたい。だから……
ずっとキス、絆を深める。