仙縦本線

概要

 仙縦本線(せんじゅうほんせん)は、津喜県仁江市の太海駅(ふとみえき)から、仙豊県水野市の三戸駅(みとえき)までを結ぶ、今北旅客鉄道(NR今北)の鉄道路線です。

 路線名は「仙豊県内を縦に結ぶ」ことに由来しており、見旗、関戸、八田山などといった主要都市を結んでいます。また、起点の太海駅ではNR内郷線津喜方面、八田山駅では鳥豊方面へと繋がる東浜・仙先縦貫線方面に接続しており、本州と鳥豊・富原地方を鉄路で繋ぐ役割も果たしています。

 路線の管轄は全区間八田山支社が行っています。


運行形態

 特急、快速、各駅停車がそれぞれ運行されています。

 特急は八田山駅から広尾駅までの間で運行されており、広尾駅から西海線内に入ります。

 快速は内郷線仁江駅から、太海駅を経由し三戸駅まで運行されています。編成は8両編成で、太海から見旗までの各駅と、記天、武里、滝沢、平瀬、関戸、鳶尾、比企、持木、磯子、長瀬、小森、八田山、馬場、鎌田、樽作、広尾と、広尾から三戸までの各駅に止ります。昼間は20分間隔で運行されています。

 各駅停車は昼間の場合、見旗駅-広尾駅間で運行されており、10分前後の間隔となっています。

沿線概況

太海駅-見旗駅間

 起点の太海駅(ふとみえき)は、内郷線と分岐する駅です。駅は2面2線の相対式。拠点駅ではなく、ただ分岐するだけの駅であることから、すべての列車がこの隣の仁江駅(じんええき)まで乗り入れます。

 内郷線と別れると、すぐに列車は地下へと潜ります。津喜県と仙豊県の間にある「仁岸海峡(じんきしかいきょう)」を潜って、仙豊県へと入ります。この区間の海底トンネルは1955年に完成。当時は内郷線、仙縦本線ともにSLが主力だった時台でしたが、海底トンネル内の無煙化のため専用の電気機関車が導入されていました。

 トンネルを出ると岸宮市(きしみやし)に入ります。程なくして到着する岸宮駅は、NR線の駅としては仙豊県内でもっとも北にある駅です。2面4線構造で、かつてはこの駅で急行列車や普通列車が特急列車を待避していました。永神高速線が開業する以前はひっきりなしに長距離列車が行き交っていましたが、現在は通勤電車で運行される快速が、15分おきにやってくるだけの駅となりました。

 岸宮市は、仙豊県内でありながら津喜県とのつながりが深い県です。仁江市内で勤務する人が岸宮に住んでいたり、逆に岸宮市内で勤務する人が仁江に住んでいたりします。市内には化学工場とテレビ工場があり、人口は工場に近い岸宮駅や主坂駅周辺に集中しているようです。

 岸宮駅を出ると、近くを走る結急八田山線と並行するように南へと走り、次の主坂駅(しゅさかえき)に到着します。2面2線の相対式構造で、近くには結急電鉄の主坂駅もあります。結急八田山線は当路線のライバル路線で、以前は昼間でも毎時4本の急行と毎時4本の各駅停車、合計毎時8本が運行されていました。

 当路線は見旗まで各駅に停車する列車しか運行されていませんが、駅間距離が結急八田山線よりも長いことからスピードを出すことができます。快速列車は、車両の最高速度(1528系の場合)である110km/hまで加速し、海沿いを快走していきます。

 長生駅(ちょうせいえき)は2面4線構造の駅で、当路線は海側の2面3線を使用しています。この駅からは仙豊御房駅・仙豊山口駅方面の芽論線(めろんせん)が分岐しており、以前は両武快速線で運行されていたN1316系により運行されています。

 仙豊村田駅(せんとよむらたえき)からは、沿岸部を埋め立てて作られた工場地帯の脇を走って行きます。利用客数もこの駅から増えていき、政令指定都市である見旗の中心地に近づいていくことがわかります。ラッシュ時は古市場駅(ふるいちばえき)から見旗駅の間が特に混雑するようで、仙豊村田駅始発の電車も設定されているようです。

 見旗駅(みはたえき)は2面4線の駅。東側には結急電鉄の見旗駅、上には見旗都市モノレールの見旗駅があります。人口100万人近くの大都市の中心駅ということで利用客数が多く、八田山方面へ向かう各駅停車の始発駅となっています。

見旗駅-三戸駅

 見旗駅を出ると、引き続き工場地帯の近くを走って行きます。直線的な線形であることから、快速電車は最高速度110km/hに近い速度のまま関戸を目指していきます。見旗駅から関戸駅の間は、大都市間を移動する需要のほか、沿線のベッドタウンからの需要も多くなっています。

 記天(きてん)は見旗市近郊のベッドタウンで、見旗にも関戸にも通勤しやすい位置にあります。「記天」という地名の由来は、かつて日々の天気を記録することで知られていた人が住んでいたからだと言われています。

 武里(たけさと)では仙豊県を代表するローカル線、志多鉄道(したてつどう)と接続しています。8両編成の電車が高頻度運転を行う仙縦本線に対して、志多鉄道は1両か2両の古いディーゼルカーが走ります。車両も1960年代に設計された車両を未だに使用しており、鉄道好き以外にも知られている鉄道です。

 


 少し山の中を走った後には平磯(ひらいそ)に到着します。平磯は古くからの漁師町であるほか、両得関八本線(せきはちほんせん)と接続する駅でもあります。ここから関戸まで直線的に結ぶ当路線に対して、関八本線は召すこし遠回りなルートで関戸へと向かいます。

 乙那(おとな)まで来ると関戸まで近いことから、多くのマンションが駅周辺に建ち並んでいます。また、結急関八本線や関戸市営地下鉄も乗り入れることから、関戸市では乙那を副都心として扱っているようです。

 関戸は関戸市の中心部にある駅です。現在は3面6線構造ですが、かつては駅の西側に大規模な留置線がありました。現在その跡地はNR今北により商業施設として整備されており、多くの人で賑わっています。また、内陸部の春望(はるのぞ)へ向かう春望線が東側のホームを使用しています。

 鳶尾(とびお)で西海線(さいかいせん)と分かれた後は、いよいよ八田山都市圏へ向けて進んでいきます。関戸~八田山間では結急関八本線が強力なライバルとなっており、対抗するため快速電車では最高速度110km/h運転を行っています。

 山間を抜けた持木(もちき)付近からは利用客数がだんだんと増えていくほか、長瀬(ながせ)までは東側に貨物線が敷設されています。ちなみに、長瀬まで続く貨物線はそのまま仙豊外環線(せんとよがいかんせん)へと続いており、この仙豊外環線を経由して貨物列車は八田山都心部の本数が多い区間を回避するのです。

 長瀬からは再び複線となります。吉良(きら)で八田山環状線(はちたやまかんじょうせん)と合流すると、しばらくの間この八田山環状線と併走します。八田山(はちたやま)では鳥豊地方(とりとよちほう)へと続く東浜線(とうはません)と別れ、八田山湾の西側へと進んでいきます。

 広尾(ひろお)では久方線(ひさかたせん)と別れます。見旗から走り続けてきた各駅停車はこの広尾までの運行であり、広尾から先は再び快速列車が15分間隔で走る区間となります。


 終点の三戸はかつて鳥豊地方方面へ向かう連絡船が出ていた場所です。海底トンネルで鳥豊地方と結ばれた今ではすっかり廃れてしまい、草に覆われた大規模留置線がかつての栄光を物語っているだけとなってしまいました。駅は4面8線ですが、実際に使用されているのは北側の2面4線のみです。1、2番線を仙縦本線、3、4番線を西海線が使用しています。

車両

N1600系近郊型

老朽化した3ドア近郊型車両(1312系など)を置き換えるため導入された。仙縦本線だけでなく、東浜・中畑線など他の路線でも活躍する。長瀬車両センター所属。

1528系(更新車。2009年~)

1970年代から活躍していた1512系を置き換えるため、1994年から1999年にかけて導入された。2006年までは見旗~広尾間の普通専用の車両として活躍していたが、現在はN1600系と同じく全線で活躍するようになり、快速としても走るようになった。

2009年から更新工事が行われており、帯は従来の黄色帯から青色とクリーム色の帯(N1600系と同じ)に変更されたほか、先頭車のセミクロスシート化、2号車へのトイレ設置などが行われた。

1528系未更新車(スカート交換後。2006~2011年)

1528系未更新車(1994~2008年)


※当ページの内容はフィクションです。

当ページ最終更新日 2024年03月15日

当ページ公開開始日 2020年10月02日