重田・七戸線

概要

 重田・七戸線(しげた・ななこせん)は、塩見県田宮市の田宮駅(たみやえき)から重田駅(しげたえき)までの「重田線」、重田駅から七戸駅(ななこえき)までの「塩見新線」、七戸駅から塩見駅(しおみえき)までの「七戸線」で構成される運行系統の名称です。

 1993年まで重田線と七戸線は繋がっていませんでしたが、この2つを結ぶ「塩見新線」が開通したことにより、現在のように一体的に運行されるようになりました。高速線のない塩見県内において、高速線の代わりとなる「スーパー在来線」としての改良工事が行われており、一部の区間では特急列車が160km/h運転を行っています。

沿線概況と車両

重田線田宮駅-重田駅

 田宮駅(たみやえき)を出てほどなくすると、川を渡ります。川を渡ったところまでは塩見本線の線路を走りますが、国道と交差する踏切を過ぎたところで線路が分岐し、山の中へと入っていきます。

 重田線は1911年から1921年にかけて建設され、開通当初は山間の木材を運搬していたようです。1920年代になると沿線に水力発電所(水谷ダム)が計画され、ダム建設のための資材も運搬していました。一方で沿線の人口は当時から少なく、塩見新線の建設が決定する前の1980年代頃には廃止も検討されていたようです。

 


 途中の水谷駅(みずたにえき)では、私鉄の水原鉄道(みずはらてつどう)が分岐していきます。水原鉄道も当初は木材輸送を目的に建設された路線でしたが、終点の奥湖(おくこ)周辺が観光地として知られるようになると、観光鉄道としてSLトロッコ列車が走るようになりました。SLは基本的に水谷駅始発ですが、時折田宮駅まで延長運転されることもあります。

 列車はすべて電車で運行されています。運行本数は特急が1時間に1本から2本ほど、普通が1時間から3時間に1本ほど運行されています。特急は6両か8両、普通は2両編成で運行されることが多いようです。

塩見新線重田駅-七戸駅

 塩見新線は、1993年に開通した路線です。塩見県の県庁所在地である塩見市と、富原地方西部で最も大きな街である平磯の間の所要時間を短縮するために建設されました。この路線が開通したことにより、それまで客車特急により結ばれていた塩見駅-平磯駅間の所要時間が大幅に短縮されたほか、電車の特急が走るようになりました。

 線路は160km/h運転に対応した設計となっており、途中「太田山トンネル」などの長いトンネルによって山を貫き、可能な限り直線的な線路になるよう工夫されています。

 途中の太田高原(おおたこうげん)、物部(もののべ)の2駅はすれ違いが可能な構造となっており、線路の分岐器には160km/hのままで通過できる高規格なものが採用されています。

 


 沿線の人口は多くありません。元々山間なので人口が少ないのですが、一方で太田高原駅は登山客がよく使う駅となっています。登山ルートの入口になっているほか、駅前のロータリーからは周辺の登山道や温泉へ向かうバスも時折運行されているようです。

 当路線の終点である七戸駅(ななこえき)では七戸線に接続します。七戸線も重田線と同じく、1993年の塩見新線開通時に電化されました。

七戸線七戸駅-塩見駅

 七戸線も重田線と同じく、木材運搬を目的として建設された路線です。木材運搬列車が廃止された1970年以降は、全国有数の赤字路線としてその名を知られるようになりました。塩見新線開通直前の1990年3月改正時点では、ディーゼル機関車牽引の客車列車が一日5往復するのみとなっており、1両の機関車が1両の客車を牽引するという、非常に効率の悪い運行が行われていました。

 一方、塩見新線の開通以降は線路の改良が行われ、特急が区間によって160km/h運転を行うようになったり、普通列車の本数も増やされています。2005年3月改正以降は、途中の折渡駅(おりわたりえき)から塩見駅までの運行本数がさらに増やされ、普通列車が1時間に1本は来るように改善されました。



※当ページの内容はフィクションです※

当ページ最終更新日 2023年09月20日

当ページ公開開始日 2023年09月20日