トロッコきよすみ

 トロッコきよすみは、結急電鉄八田山線の津喜駅(つきえき)から仁江駅(じんええき)までの間で運行されているトロッコ列車です。休日を中心に運行されており、紅葉やハイキングの名所として知られている清澄渓谷・上得中野エリアや水族館と海のある仁江エリアへ向かうことから人気の高い列車です。

 車両は、トロッコきよすみ専用に改造されたトロッコ車両(60系2800番台)で運行されており、一部を除いて窓がない客室や特製の木製座席(難燃加工済み)が非日常感を演出します。景色の綺麗な区間では減速して、より景色を楽しめるように配慮されます。

運行開始の経緯

 トロッコきよすみが計画されたのは、結急電鉄がまだ両得電鉄だった2010年代前半のことです。以前から両得古急線(現在の結急八田山線)沿線の清澄渓谷や上得中野などのエリアは紅葉が綺麗だったり、都心から比較的近い距離ながら自然が多いことで知られており、「何か特別な観光列車を仕立てられないか」との意見がありました。

 トロッコきよすみの企画を中心になって進めたのは両得電鉄津喜支社(当時)の営業部門で、営業部長が秋に京都を訪れた際に乗車したトロッコ列車がアイデアのきっかけとなりました。

 さっそく両得古急線を走るトロッコ列車のアイデアが具体的に計画されるようになりましたが、他の地域で運行されているような客車を機関車が牽引するトロッコ列車を運行できないことがわかりました。これは、両得電鉄に機関車を運転できる乗務員がほとんどいないことと、運行区間は特急電車などが高頻度で運行される区間であり、ほかの列車に合わせたスピードで運行するのが難しいと判断されたからです。

 この問題を解決するため、既存の電車でトロッコ車両に改造できる車両を探しました。ちょうど当時の団体輸送連合が長距離急行(現在のLライナー)用の車両として使っていた30系が余っており、このうちの4両を改造することにしました。

 トロッコ車両の改造は2015年1月に完了しました。元々「30系」という車両でしたが、改造したことにより「60系2800番台」という形式名に変更され、2015年3月の運行開始に備えて試運転・乗務員訓練を繰り返しました。この車両は、もとから両得電鉄線内で活躍している車両であり、性能上は全く問題がありません。しかし、両得電鉄初めての窓のない車両ということで、雨の日に備えて雨風を避けるための透明なビニールを取り付けた試運転も行われました。

 トロッコきよすみの改造種車として選ばれた30系。

運行開始後

 2015年3月から運行を開始したトロッコきよすみ。始発駅を利便性の高い津喜駅とし、当初予定していた清澄渓谷駅や上得中野駅までの運行から水族館のある仁江駅までの運行に変更したこともあり、大好評でした。ちょうど上得中野駅で接続するローカル線が「写真映えする(菜の花と桜を一緒に撮影できるため)」ということで人気が高くなったこともあって、津喜県南部の「郷得半島(ごうとくはんとう)」観光に欠かせない列車の一つとなりました。


※当ページの内容はフィクションです※

当ページ最終更新日 2022年05月31日

当ページ公開開始日 2022年05月31日